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オタクがアニメやポケモンの話をするだけの落書帳

【供養記事】マグカルゴGXデッキ【PTCGO LT環境】

1. はじめに

 皆さんは初めて自分で組んだデッキを覚えていますか?ぼくは去年の6月末にポケカを始めて最初に組んだデッキはレシラムホウオウでした。始めたてで右も左も分からず「ポケカ 初心者向け デッキ」で検索して出てきたレシラムホウオウを字のごとくコピーして組んで遊んでいました。少しずつ本物のカードを買い足していき7月上旬にはカプ・テテフGX以外を揃えることができました。そうなると次は「自分でデッキを組みたい」と思ってカードを眺めているとあるポケモンを発見しました。

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 ゲームだと第四世代に孵化要因としてお世話になったポケモンですが近年だと孵化要因もウルガモスファイアロー、ブーバーなどにとって代わられたうえに対戦ではめったに使われないこともあって地味な存在。そんなマグカルゴがカードだと輝けるとなったら使うしかありません。はじめて触ったのが炎デッキなのもあってさっそくマグカルゴデッキを一から組みました。いろんなカードを試してみたり、新弾が出たら新弾のカードを入れてみたりして「最強のマグカルゴデッキ」を組むために試行錯誤していました。しかしながらゼラオラGXやゾロアークGXのような強いカードを手に入れるにつれて中堅どまりのマグカルゴGXに目を向けることもなくなりいつの間にか解体されていました……。

 話がかわって、去年の夏。僕の地元はジムバトルなんて存在しない田舎。さらに、中高時代友達がいなかったのもあり帰省中にポケモンカードをする相手がいませんでした。そこで目を向けたのがPTCGO。ネットなら実家でも対戦ができるということで早速始めました。しかしながらPTCGOは資産がものをいう世界。現実と違いカードはお金では買えません(買おうと思えば買えるんですけど非常にめんどくさい)。基本は集めたゲーム内通貨の”トークン”を貯めてパックを買ってカードを当てる、あるいはトーナメントを勝ち進んで報酬としてもらえるパックと欲しいカードをトレードするかしかないです。もちろん強いカードほど要求されるパックは多いわけで現実よりもルガゾロやウルネクのような強いデッキを組むのは初心者のぼくには困難を通り越して無理でした。仕方なく500トークンで買えるガブルカデッキを2つ買って組み合わせたものでちまちま遊んでいました。時は流れて11月。巷ではウルトラシャイニーが盛り上がっているなかでPTCGOでは”Lost Thunder”(以下LT)が実装されました。日本でいう”迅雷スパーク”、”フェアリーライズ”、”超爆インパクト”が一つになったパックです。ガブルカでちょっとずつパックを集めていたぼくはこれを機に新しいデッキを組むことを試みます。しかしながら、ゼラレックやズガアゴのようなデッキを組むほどの資産はない。そんなとき、安く組めそうなデッキを思いつきます。それこそがマグカルゴGXデッキ。LT2パックでマグカルゴGX1枚が手に入るこの安さ。早速トレードしてマグカルゴデッキを組みました。以降カスタマイズを繰り返しながら2月に”Team Up”(以下TU)が出るまでの3ヶ月間の間このデッキとともに戦いました。少なくとも300戦以上はマグカルゴとともに戦ったでしょう。しかしながら、TU以降はジラサンの大増殖によりマグカルゴではまともに戦えなくなり、自分もウルネクデッキを組んだこともあってそれ以降マグカルゴデッキを触ることはなくなってしまいました。

 そんな自称世界で一番マグカルゴを使った男によるマグカルゴデッキの追悼記事です。過去の遺産もいいところですが初めて自分で完成させたオリジナルデッキ、初心忘るべからずの精神で今ここにつづろうと思います。

 

2.デッキレシピ

日本でいうところの超爆インパクトまでです。化石デッキですね。

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3.採用理由

ポケモン

マグマッグ(HP80) 4

 マグマッグはHP70が採用されるのが世の常ですがマグカルゴデッキの場合はHP80のものでいいかと思います。HP70のメリットは1エネ10ダメージのワザと逃げるコストが2である点。しかし、このデッキの場合マグマッグは逃げる必要がなく、ワザに関しても後1で10ダメージ与えることができればようがんりゅうのトラッシュ枚数を減らすことができる場面のあるにはありますが先2でエネのついたマグマッグが倒されてしまうと後2でマグカルゴGXがワザを打てなくなります。つまり、このデッキではマグマッグはワザを使わないし逃げないのです。なので少しでもHPの高いHP80のマグマッグを採用しています。はくぎんのかぜを耐えるくらいの違いですが。この、「後1ない先2でエネのついたマグマッグが倒されるとマグカルゴGXが起動しなくなる」という点のせいでジラサン繁殖後にマグカルゴGXは姿を消すことになるのです。

 こいつを並べないと話が始まらないので4枚。

マグカルゴGX 3

 特性によって自分でエネ加速ができて殴る性能もある、さらに打点調整もできる。弱いわけがないのだ!というのは冗談でエネ加速するにもサポートがいるのと3エネ要求だけあって起動に時間がかかるのが難点。エネを全部トラッシュした後や1体倒されてから後続に3エネをつけるのは結構ハードルが高いです。具体的には盤面にマグカルゴGXを2体用意した状態で手貼り、クラチャ、クラチャを決めること。クラチャを2回決めるにはじならしのマグカルゴを2体用意するかマオかポケナビの手助けが必要不可欠です。そのため相手を殴るときは常に「次の自分の番にエネを補充しきれるか」を考えておくことが大切です。なるべくトラッシュ枚数を減らすようなプレイングを心がけましょう。GXワザは殴れないターンに適当に撃ってワンチャンをつかみにいけますがトラッシュを利用するデッキに対しては相手の手助けをしてしまったり、良くも悪くも相手のデッキを圧縮してしまう点には注意。ごくまれに、これで相手の山を枯らして勝つこともあります。

 盤面に2体用意しておきたいため3枚採用。タンカもあるので4枚は過剰です。

マグカルゴ 2

 じならしでデッキトップに炎エネをセットしてマグカルゴGXのクラッシュチャージでエネ加速をする。狙ったかのようなデザイナーズコンボですがこのデッキはこれができないと勝てません。むしろこのマグカルゴが盤面にいないとマグカルゴGXは殴れないのです。当然相手はマグカルゴを狙ってくるのですぐに復帰できる準備をしておくことが重要です。盤面に進化していないマグマッグメタモン♦を残しておくことでマグカルゴが対されてもハイボやタンカですぐに立て直せるようにしておくと安心です。またこのデッキではじならしで持ってくるものが炎エネ、マオ、グズマ、エネリサくらいなので迷う必要がないのもポイント。クラッシュチャージに目が行きがちですがヤレユータンのさいはいやヒートファクトリー♦とも相性がいいです。

 盤面に1体いれば十分なので2枚採用。2体立てば無敵です。

メタモン♦ 1

 5枚目のマグマッグ。進化元を共有してるせいで1枚でもマグマッグがサイドに行くと苦しいため採用。ベンチ狙撃に弱いため次の番に確実に進化できるタイミングで出したい。お札にも注意。

ヤレユータン 2

 このデッキのドローエンジン。手札が減りやすいデッキなのでわりとさいはいできます、終盤でもさいはいできるようにするために中盤以降はなるべくドロサポのような切れない札をトラッシュに送っておきたい。また、マオやしならしと合わせることで確定サーチができるのでじならしからマオを引いて2エネかそくしたり最終盤にグズマをサーチしたりとできることはかなり多いため、盤面に1体おいておくと展開がしやすい。また、相手のフーパを突破する唯一といってもいい手段。一応3エネついたフーパをワンパンできます。

 1枚だとサイドに落ちるため2枚。基本的に2体同時に場に出すことはないです。

フェローチェ 1

 逃げ0要員。こいつがいないとグズマが打ちにくいのでなるべく早めに用意しておきたい。こいつで殴ったことは過去に一度もないので逃げ0なら正直誰でもいい。PTCGOのカプ・コケコはプロモのため若干高いのもあって偶然持ってたフェローチェを入れたというだけ。ちなみに炎の逃げ0で検索したらヒコザルしかいなかった、さすがに無理。

グッズ

ハイパーボール 4

ネストボール 3

 このデッキはいかにして初手にマグマッグorメタモン♦を2枚以上(後攻なら3枚以上)、ヤレユータンを、2ターン目にマグカルゴGXとマグカルゴを少なくとも1枚ずつ用意できるかにかかっているためボールは多めに採用。ほんとはネストも4にしたい。中盤以降はシロナやリーリエをハイボのコストにしてさいはいするときに手札が詰まらないようにしておきましょう。

レスキュータンカ 2

 ただでさえマグマッグが足りないのとマグカルゴが落とされた後に即復帰できないと殴れないターンができるため多めに採用。基本的には手札に戻すほうで使いますがマグマッグがほとんど残ってないときには山に戻すこともあります。このカード次第で殴れるターンが増えたり減ったりするので炎エネの次に枚数管理が重要なカードです。

こだわりハチマキ 2

 このデッキの場合火力増強というよりもようがんりゅうのトラッシュ枚数を減らすのが目的。170~180ラインはハチマキつければ2枚トラッシュでよくなり(次のターン手貼りとクラチャ1回で動ける)、210~230ラインには3枚トラッシュでよくなります(4枚つける=2ターンかからずに倒せる)。この違いはめちゃくちゃ大きい。

 2回使えれば十分なので2枚。

ムキムキダンベル 1

 対非GX用。2回非GXの攻撃を耐えて1体のマグカルゴGXで3体取れれば非GXに対して強く出れるかなと思い採用。残念ながら非GX代表のギラティナのシャドーインパクトの確定数は変わりません。マグカルゴに貼ることで倒されにくくすることも。

ポケナビ 2

 デッキトップ3枚を見てその中のエネかポケモンを1枚手札に加えて残りを好きな順番にして戻すグッズ。序盤はポケモンを展開したり次の番のサポートを用意でき、中盤以降はじならしマグカルゴがいないときの保険になるカード。正直運ゲーですが無謀な賭けをするよりかはこっちのほうがワンチャンつかめるかなと思い2枚採用しました。好みだと思います。

ポケモンいれかえ 1

 前に立ったヤレユータンを回収したり、縛られたマグカルゴを回収するために使う。正直2枚欲しい。

エネルギーリサイクル 1

エネルギー循環装置 1

 ようがんりゅうでトラッシュしたエネルギーの回収手段。エネルギーリサイクルのほうが戻せる枚数は多いですが、手貼りやヒートファクトリー♦のために手札に回収したい場面もあるため1-1で採用。山のエネルギーの残り枚数を意識しながらどのタイミングで使うか(手札に引き込むか)を考えながらプレイするのが大切です。また、やむを得ず序盤にエネリサを切ってしまった場合は循環装置は山に戻すほうで使いましょう。相手次第ではエネリサと循環装置で8枚エネを戻す必要がある場合もあるので対戦中に何枚のエネルギーが必要になるかは常に考えおく必要があります。

フィールドブロアー 1

 当時のPTCGOは非GXデッキが多かったため戒めの祠を割るために採用。ほかにもハチマキやお札を剥がしてマグカルゴGXに対する確定数ずらしを防いだりなにかと便利。

サポート

シロナ 4

リーリエ 4

 ドロサポ。少なめなうえにテテフもいないため事故るときは事故りますがPTCGOは事故ったら降参すればいいのでまあいいかなって感じ。ヤレユータンもいるのでそれほど初手事故は起こらない印象はあるんですがどうでしょう。中盤以降は邪魔なのでさっさとトラッシュに送るのが吉。

グズマ 3

 入れ替え札兼ベンチ呼び出し。ようがんりゅうのエネ要求が少ないポケモンから倒していくことで殴れるターンを増やすことができたりもするため余裕があるときは積極的に狙っていきたい。マグカルゴをワンパンしてくる相手の場合は目の前のポケモンを優先して狩りましょう。

マオ 2

 じならし1回(+さいはい)で2エネ加速できる魔法のカード。このカードのおかげで中盤以降マグカルゴGXが1ターン起動できる可能性が高くなる。前のマグカルゴGXが倒されそうなときに持っておきたいカード。

ぼんぐり職人 2

 展開用カード。初手に引けばネスト2枚でマグマッグヤレユータン、以降はハイボ2枚でマグカルゴたちを展開する。だいすきクラブとちがって中盤以降も腐りにくいのがポイント。初手にドロサポとこれがある場合、手貼りできて2ターン目にマグカルゴたちを引きに行けそうな手札ならぼん職、手札にエネルギーがないなら迷わずドロサポを使います。

ジャッジマン 1

 ハンド干渉する札が1枚は欲しかったため採用。盤面さえ完成すれば雑に撃てて強い。

スタジアム

ヒートファクトリー♦ 1

 スタジアムを割るためだけに入れたカード。一応じならしと相性がいい。ほかの候補としては日輪の祭壇など。

エネルギー

基本炎エネルギー 12

 エネリサと循環装置と合わせて最大20枚使えるのでこの枚数でいいかと思います。山に残ってるエネルギーの枚数は常に把握しておきましょう。

 

4.採用検討カード

ビクティニ

 手貼り、クラチャで1ターン起動できるアタッカー。デッキの都合上200ダメージまでしか出ないこととそんなにうまくトラッシュのエネルギーを管理できないため不採用。前に立つし。

マッシブーン&基本闘エネルギー

 クラッシュチャージが基本エネなら色を問わないためうまいこと起動できるのでは?と思い一時期採用していた。後攻だとサイド4になることがほぼないことと前に立つため結局抜けることになった。

5.基本的な戦い方

 初手でマグマッグorメタモン♦を先攻なら2枚以上後攻なら3枚以上、ヤレユータンを1枚を展開して”必ず手貼り”をしましょう。手貼り、手貼り、クラチャで2ターン目から殴りに行くのが理想なので1ターン目の手貼りは重要です。2ターン目でマグカルゴGXとマグカルゴを立てて手貼り、じならし、クラチャで殴り始めましょう。以降は盤面に進化していないマグマッグを残しながら2体目以降のマグカルゴGXを立てていきましょう。中盤以降はじならし、さいはい、マオ、クラチャ、クラチャで手貼り込みでマグカルゴGXを起動させたり、ハチマキでうまくエネルギーを温存したりしてなるべく殴れないターンを作らないように立ち回りましょう。グズマを絡めて要求値の少ないポケモンから倒すのも一つの手です。

 

6.今マグカルゴGXを使うなら

 Unbroken Bonds(以下UB)が実装されてPTCGOでも溶接工や炎の結晶が使えるようになりました。これによって今まで難しかったマグカルゴGXの1ターン起動が可能になりました。これは超強化ですね。しかも手貼り、溶接工、クラチャ、ハチマキで1ターンで280ダメージを出せます。要求枚数は多いですがタッグチームワンパンはロマンがあります。巨大なかまどは未実装なのでトキワの森や火打石でエネルギーを手札に呼び込みましょう。また、ボルケニオンが実装されたことで現実的な非GXのアタッカーを手に入れたのも追い風です。フレアスターターを撃てれば後攻も痛くないですし、痛いですけど。今までは殴れないターンを作らないことに精一杯だったことを考えるとかなり柔軟な動きができるようになったと思います。しかしながら、ここまで読んでくださった方はお気づきでしょう、それレシリザでよくね?と。ぼくもそう思います。

 

7.おわりに

 いかがだったでしょうか。たまには初心に戻ってかつての相棒たちとの日々を振り返るのもいいものだと思います。今でもPTCGO上でマグカルゴGXを使って11連勝したことやマグカルゴGXミラーで一度も負けたことがないのはいい思い出です。今後も”世界一マグカルゴGXのことを知っている男”を名乗っていけるようにマグカルゴGXのことを研究していこうと思います。何度見ても「レシリザでいい」ってなるんですけどね。